【9区・梅崎蓮選手】第99回箱根駅伝タイム解析【東洋大学】

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ごきげんよう、鉄紺忍者です。

箱根駅伝タイム解析シリーズ、

今回は9区・梅崎蓮選手についてです。





↓他区間のタイム解析記事はこちら
【1区・児玉悠輔選手】63分40秒 ⑰
【2区・石田洸介選手】70分04秒 ⑲
【3区・小林亮太選手】62分33秒 ⑨
【4区・柏優吾選手 】63分04秒 ⑬
【5区・前田義弘選手】71分21秒 ⑤
【6区・西村真周選手】60分13秒 ⑬
【7区・佐藤真優選手】64分35秒 ⑮
【8区・木本大地選手】64分16秒 ①
【9区・梅崎蓮選手 】68分36秒 ④
【10区・清野太雅選手】70分04秒 ⑨




↑箱根駅伝9区(戸塚〜鶴見)のコース紹介です。




9区・梅崎蓮(2年)

■結果
ハーフマラソンPBから算出した予想タイム:
68分39秒 ④(1422-2918-4403-5910)

結果タイム:
68分36秒 ④(1425-2920-4403-5911)

ツールが算出した予想タイムとほぼ一致します。

ウットリするような非常に美しいラップです。

上りは抑え、下りで切り替える。

まるでコースの地形が浮き出て見えてくるかのような

傾斜に逆らわないペース配分で、非常に安定感がありました。


■ラップ計測
駒澤・山野(4年)東洋・梅崎(2年)
01km 02:30 (2:30) – 02:36 (2:36) +0:06
02km 05:27 (2:57) – 05:43 (3:07) +0:16
03km 08:20 (2:53) – 08:31 (2:48) +0:11
04km 11:14 (2:54) – 11:26 (2:55) +0:12
05km 14:13 (2:59) – 14:25 (2:59) +0:12
06km 17:12 (2:59) – 17:25 (3:00) +0:13
07km 20:16 (3:04) – 20:29 (3:04) +0:13
08km 23:15 (2:59) – 23:37 (3:08) +0:22
09km 26:15 (3:00) – 26:28 (2:51) +0:13
10km 29:10 (2:55) – 29:20 (2:52) +0:10
11km 32:04 (2:54) – 32:14 (2:54) +0:10
12km 34:59 (2:55) – 35:10 (2:56) +0:11
13km 37:59 (3:00) – 38:07 (2:57) +0:08
14km 40:59 (3:00) – 41:04 (2:57) +0:05
15km 43:54 (2:55) – 44:03 (2:59) +0:09
16km 46:58 (3:04) – 47:04 (3:01) +0:06
17km 50:02 (3:04) – 50:06 (3:02) +0:04
18km 52:59 (2:57) – 53:10 (3:04) +0:11
19km 56:01 (3:02) – 56:11 (3:01) +0:10
20km 59:04 (3:03) – 59:11 (3:00) +0:07
21km 62:09 (3:05) – 62:11 (3:00) +0:02
22km 65:11 (3:02) – 65:16 (3:05) +0:05
23km 68:12 (3:01) – 68:18 (3:02) +0:06
FIN 23.1k 68:26 ④ (9:22) – 68:36 ⑮ (9:25) +0:10

途中で山野選手と近いタイムになった部分もありましたが

なかなか追いつかせてもらえませんでした。

駒澤の選手の特徴として、

途中ペースが落ちる箇所があっても

大八木監督の声かけポイントで

すごく元気になるんですよね笑



とはいえ、

梅崎選手の68分36秒というのも驚異的なタイムです。

昨年前田選手が更新したばかりの9区の東洋大学記録を

さらに23秒更新しました!

長い距離に対して適性を感じる選手ですね。

それでは、梅崎選手の走りを5kmごとに区切って見ていきたいと思います



■5km:14分25秒 ⑥ (14分25秒 ⑥)
※推定全体平均:14分32秒 (14分32秒)

シード権の圏外、11位からスタートです。

8区の木本選手が

10位・城西大学と33秒差まで詰めてくれました。

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――タスキを貰った時の心境は
前が見える位置だったので、いけると思った。

https://sports-toyo.com/news/detail/id/21144
スポトウ – [陸上競技]第99回箱根駅伝インタビュー10日目・梅崎蓮(2023年2月27日)
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やっぱり「前が見える」というのは大事ですね〜!



山野選手の入りの1キロ2分30秒には驚かされましたが、

梅崎選手も速過ぎず抑え過ぎず着実にペースを刻んでいったようです。




■10km:29分20秒 ⑥ (14分55秒 ⑥)
※推定全体平均:29分36秒 (15分04秒)

登りのところでわかりやすくペースが落ちているので、

登りがあまり得意ではないか、

もしくは意識的に抑えていたかもしれません。

なんにせよここは無理するところではないので

梅崎選手の選択は正解だったと思います。

一方、8kmで権太坂の頂点を過ぎてからは

下り坂の加速を利用して

2分50秒ペースで前との差がどんどん縮まり始めました。

いよいよ梅崎選手の本領発揮ですね!



■15km:44分03秒 ⑤ (14分42秒 ⑤)
※推定全体平均:44分35秒 (14分59秒)

5キロラップの順位と区間順位が一致しており、終始ペースが安定しています。

長い直線に入って、前の明治大学が見えてきているはずです。

それで元気になったのもあったのか、

下りが終わってからもハイペースでどんどん前を追っています。

13キロ付近ではついに逆転し、

10位シード圏内に浮上です!!!

一時はシード権が見えない位置にもなりましたが、

一人ずつ繋いでついに10位まで来ました。

次のターゲットは、東洋よりもひと足先に明治をかわして9位に浮上している城西大学です。



———

みなとみらいを舞台にした『駅伝むすめバンビ』を書いている者として、

ちょっとここで横浜トークを。

11kmで保土ヶ谷橋を左折後は、かつて路面電車が通っていた名残で道幅が広いのです。

(1970年廃止・横浜市電保土ヶ谷線 Wikipedia 当時のルート

そのせいでスピード感覚が狂ってしまうという選手も少なくありません。

その点、終始正確なラップを刻み安定感抜群な梅崎選手の9区起用はしっかりハマりましたね。

横浜市電
(映画『コクリコ坂から』で姿だけは見たことあるという方も多いのではないでしょうか?)


■20km:59分11秒 (15分08秒)
※推定全体平均:60分06秒 (15分31秒)

横浜駅を過ぎたあとの15-20kmです。

ここは特にキツいところですね。

まだ平均ペースよりは上ですが、

区間上位で競り合っていた選手たちと比較すると

ここで一歩後退という感じでしょうか。

しかしまだ3分ペースで持ち堪えています。



そして計算上19-20kmあたりで

9位の城西大学に追いつきました!



■FINISH 23.1km:68分36秒 (09分25秒)
※全体平均:69分47秒 (09分41秒)

さすがの梅崎選手でも

23キロ超え区間となると後半はペースが落ちてきましたが、

ラストが9分25秒ということで、

歴代で特に好走した上村選手・野村選手・前田選手らよりもさらに速く、

しっかり力を出し切れていたと思います!




城西大・平林選手とは

中継所までずっと一緒に走っていたようですね。

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――城西大と競っていた時の心境と先にタスキを渡せた時の気持ちはいかがでしたか
離そうとしたが、離すことができなかった。
https://sports-toyo.com/news/detail/id/21144
スポトウ – [陸上競技]第99回箱根駅伝インタビュー10日目・梅崎蓮(2023年2月27日)
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↓そして箱根後、春のレースで再会🤗

お互い新3年生同士。

ライバル関係は続いていきそうです👍🏻



■2023年シーズンに向けて
梅崎選手は箱根後、

鉄紺の大エースへの登竜門でもある熊日30キロに出場し

学生トップの4位でした!

今後も距離が長くなるほど真価を発揮していきそうですね。

在学中のマラソン挑戦もあるのではないでしょうか!?



■第100回大会の箱根駅伝9区は?

村上選手(新4年)
目標:69分00秒 (1425-2925-4415-5930)

長い距離で安定感のある村上選手は9区候補の一人です。関東インカレのハーフマラソンでは入賞まで0コンマ何秒の9位と惜しかったですが、他校の代表選手と競い合うレースでも名前が目立つようになってきました。マラソンを走れるスタミナは、9区15キロ以降の粘りにつなげられるはずです。

網本選手(新2年)
目標:69分45秒 (1430-2935-4435-6005)

村上選手と同じく関東インカレハーフに出場した網本選手も候補の一人です。1年生の頃から多くのハーフマラソンで経験を積んできています。上述の村上選手は2年次の秋に63分台に突入しています。網本選手も、ちょうど似たタイプの村上先輩に追いついていくような感じで、この1年間の成長を期待しています。

吉田選手(新3年)
目標:69分45秒 (1430-2935-4435-6005)

そして昨年度の2年次に出雲駅伝6区アンカーを担った吉田も、復路9区の候補と言えるかなと思います。出雲6区→箱根9区というパターンはよくあります。ポスト柏選手として期待しています。来月6月の仙台国際ハーフにエントリーが確認されており、久しぶりのレース出走が実現することを楽しみにしています。

梅崎選手(新3年)
目標:68分15秒 (1420-2910-4350-5850)

梅崎選手を引き続き9区にするならば、

さらにパワーアップして今回より10キロ通過を10秒速く、

68分15秒くらいを目安に今のところ考えています。

力的にはもう往路の主要区間に回してもよいとは思うのですが、

じっくりペースを押していくタイプの梅崎選手を往路の平地区間で10km28分台で突っ込ませるとなると、

なんだか味が飛んでしまう感じもするんですよね😅

私は箱根2区の区間予想記事の時に

『2区・梅崎選手』を推しました。

ただしそれはあくまで

2区を梅崎選手で安定してクリアし、

3区4区の大砲で抜け出すというイメージなんですよね。

ちなみに彼のハーフの持ちタイム62分41秒を偏差値換算し、

今回仮に箱根2区を走っていたらどれくらいのタイムだったかを推定すると、

68分05秒 区間10位タイ となります。

同学年の早稲田大学・石塚選手と同タイムですね。

いずれにせよ、往路の戦力となるはずの

松山選手・石田選手らの完全復活が待たれます。
(彼らで3区・4区という手もあると思います)

彼らが万全なら、復路9区を梅崎選手の指定席にすることもできるんですよね。

9区は距離が長く、復路の中でもかなり実力差が出る区間ですし、

今回彼に勝った岸本選手・緒方選手・山野選手はいずれも三人とも卒業しています。

来年の9区は梅崎選手の独壇場にできる可能性があります。

梅崎選手を9区に残せる選手層を作っていけるかどうか、

ここから夏・秋・冬と、東洋大学の動向を見守っていきたいと思います!





↓他区間のタイム解析記事はこちら
【1区・児玉悠輔選手】63分40秒 ⑰
【2区・石田洸介選手】70分04秒 ⑲
【3区・小林亮太選手】62分33秒 ⑨
【4区・柏優吾選手 】63分04秒 ⑬
【5区・前田義弘選手】71分21秒 ⑤
【6区・西村真周選手】60分13秒 ⑬
【7区・佐藤真優選手】64分35秒 ⑮
【8区・木本大地選手】64分16秒 ①
【9区・梅崎蓮選手 】68分36秒 ④
【10区・清野太雅選手】70分04秒 ⑨




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