地元民も語れていない【横浜】の本当の魅力

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「横浜、行ったことあるよ〜!」

そう言われると、ここで育った者としてはやっぱり嬉しい。

それでウキウキして「どこ行ったの?」って聞いてみると——
「中華街!」

……うん、悪くないね。さぁ、お腹も膨れて、満足したはず。
じゃあそれから? 「他にはどこ行った?」と聞くと——

「他って……意外と何もなくない?」と返ってくることがある。

ガーーーーーーン

そうか、外の人からしたら「何もない」のか……?
自分の感じている楽しさってただの「思い出補正」だったのか……?

内外で生じている、この「見え方のギャップ」の正体って一体なんなんだろうか?

この記事では、横浜育ちの自分が
✅ 外からの冷ややかな目
✅ 地元の魅力をきちんと説明できない横浜人(私)
両方にモヤモヤする気持ちをもとに、横浜って何も無くない?への解答を書いてみようと思う 🙌


本記事では、みなとみらいを中心としたエリアをあえて「横浜」 と表現しています。

この手の話題になると、面白おかしく「人によってどこを“横浜”と捉えているか問題」ばかりに終始してしまって、肝心の魅力については全然真正面から語ってくれない……。

そうしたモヤモヤを抱えていたことが、本記事を書くきっかけとなりました。

何卒ご容赦ください。

① お互い目を覚ませ!「横浜=最先端の都会」じゃないぜ!

横浜みなとみらいの特徴は、「歴史と近未来都市の融合」にある。

ご存じのとおり、横浜は黒船来航をきっかけに、日本の近代化が始まった場所だよね。

突然、欧米の文化がなだれ込んできて、
それに急いで適応しようと、すごーく頑張ってきた街でもあるんだ。

でも今はもう幕末でも19世紀でもないし、そんなの昔の話でしょ?

……と思いきや!!

実は「歴史を残しながら未来をつくる」都市設計がきちんとされているんだ。

「歴史の断層」を感じられる街並み

馬車道
かつて馬車が通っていた道 ➡️ レンガ舗装・ガス灯などを残したレトロストリートへ

馬車道(通称であり、特定の住所を指すわけではない)


✅ ドックヤードガーデン(横浜ランドマークタワーに隣接)
船を修理するためのドック(船渠) ➡️ イベント会場として活用

ドックヤードガーデン左奥に見える日本丸を保存しているのが1号ドック、手前のは2号ドックと呼ばれた)


✅ 山下公園
関東大震災のがれきを埋め立て ➡️ 人々の憩いの場に

山下公園(氷川丸が停泊している)


赤レンガ倉庫
明治時代の保税倉庫 ➡️ ショッピング・観光施設へリニューアル

横浜赤レンガ倉庫(左が2号館、右の半分サイズのが1号館


✅ 汽車道 〜 山下公園
貨物線の線路跡 ➡️ 山下臨港線プロムナード(遊歩道)として活用

山下臨港線プロムナード(左側の道がかつて貨物線の線路だった)


どこを歩いても、
「ここはこうやって進化してきたんだな」
と感じられるヒントが、街のいたるところに隠されている。

横浜は「ただの都会」じゃない。
「歴史をリセットせずに、時代ごとに “継ぎ足し継ぎ足し” で進化させてきた街」なんだ。

これこそが、
横浜が「大都会」だと思って訪れると物足りない理由
の正体だと私は思う!

(えっ、どういうこと?)

なぜなら、横浜みなとみらいは
「アトラクションが詰まったテーマパーク」かのような場所 が半分、
✅「想像力を膨らませて楽しむリアル歴史博物館」かのような場所が半分、で出来ている街だから。


確かに、前者のようなわかりやすく自分を楽しませてくれる場所だと思って行くと、「何もなくない……?」という感想も理解できる。

それで、せめて美味いもんでも食って帰るかとなった結果「とりあえず中華街」に行き着くのだろう。

でも、もし次に横浜を訪れる機会があれば、
一度立ち止まって想像してみてほしい。

あちこちに残された「歴史の断層」を眺めながら、
幕末から現代までに、この街が何を見てきたのかを。

② ここって、全部もともと海だったんだぜ?

実は、今の横浜みなとみらいのあたり、もともとは全部海だった。
だいたい首都高の辺りから東側(海側)は、ほぼ埋め立て地。
あったとしても、造船所とか荷下ろし拠点で、やっぱり実質海の延長みたいなものだった。

でも、海があるからといって自動的に「港」ができるわけじゃない
ここを築き上げたのは、命がけで働いた “海の仕事人たち” だったんだ。

✅ 船を誘導する水先案内人
✅ 貨物を扱う力仕事の港湾労働者
✅ 海外との物流を支えた税関職員
などなど

そういう人たちの頑張りが基礎となって、横浜は今でも「世界に誇れる港町」として存続している。

「昭和までで “仕事場”としては一区切り。でも終わらせなかった」

かつての横浜港は、日本有数の貿易拠点 だった。
でも時代が変わり、「港湾の仕事場」としての役割は一区切りを迎えた

例えば、赤レンガ倉庫
物流の中心が移り、倉庫としての役目を終えた。
現在、その機能は観光地から少し離れた 大黒エリアや本牧エリア に譲られている。

でも、ここで終わりにしなかった。

「モノを運ぶ港」から「人が集まる港」へ!

この30数年で、この街は新たなステージへと進んだ。

✅ 赤レンガ倉庫 → 物流倉庫から文化・観光スポットへ。
✅ みなとみらい → 海だった場所を埋め立てて、近未来型都市へ。
✅ みなとみらい線(2004年開通) → 横浜駅と直結し、観光アクセスを強化
✅ パシフィコ横浜(1991年開業) → 世界規模の国際会議場・展示ホールとして活用。
✅ ランドマークタワー(1993年開業) → 開業当時日本一の超高層ビルとして、横浜の新しいシンボルに。

つまり、「古くなったから壊す・捨てる」のではなく、「活かしながら新しい横浜を作る」 という方向に進んだんだ。

回遊性バッチリ👌

最寄りの桜木町駅から観光の中心地区へは、さまざまなルートが用意されている

✅ A. 汽車道(昭和) → 貨物線跡を活用した遊歩道
✅ B. 動く歩道(平成) → ランドマークタワーやクイーンズスクエアまでスムーズにアクセス
✅ C. エアキャビン(令和) → 日本初の都市型ロープウェイで、桜木町〜運河パークを結ぶ

イメージ
【観光の中心地区】

↑B ↑A ↑C

【桜木町駅】

だから、訪れるたびに発見がある!

「港町」だった頃の名残は、街の構造にも生きている

✅ 海側から徐々に高くなる都市設計
 ➡︎ 船からの景観を重視した街づくり。低い建物から徐々に高層ビルが並ぶ。

✅ 埋立地なのに、意外としっかりした地盤
 ➡︎ 東日本大震災での影響が少なかったことが評価され、企業の本社ビルが増加。

✅ 洋食文化の根付き
 ➡︎ ナポリタン、シーフードドリア、ハンバーグ、オムライス、カツレツ、ハヤシライス、カレー、ケーキ(洋菓子)など。

ホテルニューグランド ナポリタン パスタソース
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③ 横浜出身、って威張っているようじゃ、真の”ハマっ子”とは言えないぜ!

横浜は「外国かぶれのイキった街」なんかじゃない。
むしろ、そんなふうにはなってほしくない。

「横浜すごいだろ?」って威張りたくなる気持ちも分かる。私自身、地元に誇りを持つことは非常に大切だと思っている。
でも、「ウチら最強!」って身内だけで思い上がるのは全然違う。

なぜなら、横浜こそ、“周りの助けがあって発展した街” だから。

たとえば、埼玉の狭山茶、長野・山梨・群馬・埼玉西部の絹、千葉の落花生……。
こうした各地の名産品があったからこそ、横浜はそれを海外へと輸出する「窓口」として発展できた。

だから「なんかエラそうな港」じゃなくて、れっきとした「みんなの港」なんだ。

今日はそれだけは覚えて帰ってほしいね。

📌 まとめ

「横浜=最先端の都会」じゃなく、「歴史と最先端の融合の街」
「何もない」のではなく、「歴史を残して進化し続けた街」
「モノを運ぶ港」から「人が集まる港」へと変化
「横浜は威張る街じゃない。みんなで作り上げた“みんなの港”だ」(だから、みんな気軽に遊びに来てね!)


もし、無意識のうちに横浜を遠ざけている人がいたら、
このブログをきっかけにちょっとでも見方が変わると嬉しい。

そして、地元の人が読んでも、
「やっぱり横浜ってすごい街じゃん!」
って もっと誇らしく思える 記事を目指して書いてみた。

周りの助けに気づくと、「じゃあ、他の街のことももっと知ってみよう」 っていう気持ちになるよね。
それは、僕が東洋大学のことをもっと深く知るために、出場チームすべてに目を向けるようになった感覚 に近いかもしれない。

「相手あってこその駅伝」
それと同じように、
「周りの助けあってこその横浜」 だってことを、改めて実感するよね。

ここまで読んでくれて、本当にありがとう!

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