[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-5. 激坂の終わり【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 本当に、バカみてえなコースだ。沼信之介は、もう50分以上、どこまでも終わらない重たい壁をひたすら受け入れ続けていた。足を出すたびに重力が何倍にもなって押し返ってくる。容赦なんか、これっぽっちもない。「おい、沼。15キロ通過、52分33秒」... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 1-6. 渾身の71分【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 下り坂の連続カーブで、物凄い重力に振り回される。足を止めず、ただ前へ、前へ。 遠くに見えていた背中が、いつの間にか、すぐそこに迫っていた。(もう少しだ)相手も必死だ。天を仰いでよろけながらも、なんとか脚を回している。下り坂の... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝
[小説] B-Ambitious 箱根駅伝 2-1. 山に取り憑くもの【箱根駅伝小説 B-Ambitious】 【第2章 箱根駅伝・6区山下りを攻略しろ!】 一月三日。箱根駅伝、復路の日。神坂こうさか颯はやては、午前二時に目を覚ました。起きたというより、眠るのをやめたという表現のほうが近い。扉が静かに閉まると、非常灯に鈍く照らされた細... 2025.05.01 [小説] B-Ambitious 箱根駅伝