ごきげんよう。鉄紺忍者です。
今回は、下記のタイム予想ツール(LaptimeSync)を使い、
前回の区間賞・区間5位・区間10位相当で走るために必要と思われる
10000m走力とハーフマラソン走力を調査してみました。
使用するツール:
2023年12月19日、駅伝好き・予想好き・タイム好き必見の全く新しい「AI予想ツール」が完成しました↓
- 1区(21.3km) – 前回区間賞62:44に必要な走力は?
- 2区(23.1km) – 前回区間賞66:22に必要な走力は?
- 3区(21.4km) – 前回区間賞61:51に必要な走力は?
- 4区(20.9km) – 前回区間賞60:00に必要な走力は?
- 5区(20.8km) – 前回区間賞70:04に必要な走力は?
- 6区(20.8km) – 前回区間賞58:22に必要な走力は?
- 7区(21.3km) – 前回区間賞62:43に必要な走力は?
- 8区(21.4km) – 前回区間賞64:16に必要な走力は?
- 9区(23.1km) – 前回区間賞67:27に必要な走力は?
- 10区(23.0km) – 前回区間賞68:42に必要な走力は?
- まとめ – 難易度比較
1区(21.3km) – 前回区間賞62:44に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:62分44秒
必要推定10000m走力:28分09秒
必要推定ハーフマラソン走力:61分51秒
前回区間5位のタイム:63分02秒
必要推定10000m走力:28分25秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分42秒
前回区間10位のタイム:63分09秒
必要推定10000m走力:28分31秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分02秒
まずこの記事全体の補足ですが、その区間の出走選手の持ちタイム平均が速ければ速いほど、区間賞に要求される持ちタイムも速くなる(→難易度が高くなる)、という考え方で進めさせていただきます。
それでは、1区について。前回99回大会(2023)は、スローペースの影響で全体の結果タイムが非常に拮抗した(=タイムのバラつきが小さかった)為、結果タイムが1秒抜きん出るだけでも走力に大きな違いがあると判定されています。
(例えば、受験者のほぼ全員が65点という結果になったバラつきの極端に少ないテストがあったとして、その中で一人だけ68点取ったという英雄がいたら、その3点分は一般的なテストでつく3点差よりも価値が高いと捉えることができます。箱根と同じく20名くらいの規模の試験だとすれば偏差値90くらいになるかと。)
2区(23.1km) – 前回区間賞66:22に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:66分22秒
必要推定10000m走力:27分38秒
必要推定ハーフマラソン走力:61分02秒
前回区間5位のタイム:67分22秒
必要推定10000m走力:27分59秒
必要推定ハーフマラソン走力:61分52秒
前回区間10位のタイム:68分05秒
必要推定10000m走力:28分15秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分28秒
さすが「花の2区」と呼ばれ、各校のエースランナーが集結する区間です。さらにその中で区間賞を取るとなると、かなりの走力が要求されるようです。区間10位でも28:15相当ですか……。
3区(21.4km) – 前回区間賞61:51に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:61分51秒
必要推定10000m走力:28分15秒
必要推定ハーフマラソン走力:61分56秒
前回区間5位のタイム:62分07秒
必要推定10000m走力:28分22秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分16秒
前回区間10位のタイム:62分36秒
必要推定10000m走力:28分35秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分53秒
前回大会の3区は、結果タイムのバラつきが小さく、10000mやハーフマラソンで良いタイムを持っている選手でも大差をつけるのは難しかったようです。
4区(20.9km) – 前回区間賞60:00に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:60分00秒
必要推定10000m走力:27分39秒
必要推定ハーフマラソン走力:60分56秒
前回区間5位のタイム:61分49秒
必要推定10000m走力:28分20秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分53秒
前回区間10位のタイム:62分46秒
必要推定10000m走力:28分42秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分55秒
前回の4区メンバーのハーフマラソンPB平均が比較的低めだった為、ハーフの必要推定走力も意外と抑えめです。
前回区間賞は東京国際大学のスーパー留学生イェゴン・ヴィンセント選手でした。結果的に必要推定走力から見ると、2区の区間賞争いをしていたメンバーと力的にはほぼ互角だったというのが興味深いところです。
5区(20.8km) – 前回区間賞70:04に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:70分04秒
必要推定10000m走力:28分26秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分23秒
前回区間5位のタイム:71分21秒
必要推定10000m走力:28分47秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分04秒
前回区間10位のタイム:72分49秒
必要推定10000m走力:29分10秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分51秒
箱根駅伝の難所、5区山登りです。平地の走力とはまた別に、上り坂適性の要素も絡んでくる為、どこまで参考になるかは不明です。
しかし算出されたタイムは他の区間と比べても見劣りしません。ある意味では、「山の神」となるには、上りの適性だけではある程度限界があり、ほぼ例外なく平地の走力も必要だということを示唆する結果かもしれません。
個人的には、27分55秒の10000m走力、61分50秒のハーフマラソン走力、前回箱根2区での上りの経験・適性、これら全てを兼ね備えている國學院大・平林選手が、今最も「山の神」に近いのではないかと考えています。
6区(20.8km) – 前回区間賞58:22に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:58分22秒
必要推定10000m走力:28分28秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分07秒
前回区間5位のタイム:59分18秒
必要推定10000m走力:28分53秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分50秒
前回区間10位のタイム:59分53秒
必要推定10000m走力:29分08秒
必要推定ハーフマラソン走力:64分55秒
5区山登りの逆コース、箱根駅伝の超ジェットコースターコース、6区山下りです。こちらも下り坂適性の要素が絡んでくる為、どこまで参考になるかは不明です。
7区(21.3km) – 前回区間賞62:43に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:62分43秒
必要推定10000m走力:28分26秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分15秒
前回区間5位のタイム:63分18秒
必要推定10000m走力:28分43秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分54秒
前回区間10位のタイム:63分58秒
必要推定10000m走力:29分02秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分37秒
さすがに往路の1〜4区に比べると要求タイムは抑えめですが、この7区まで有力ランナーを残せている層の厚いチームは強いです。
8区(21.4km) – 前回区間賞64:16に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:64分16秒
必要推定10000m走力:28分28秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分35秒
前回区間5位のタイム:64分50秒
必要推定10000m走力:28分46秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分15秒
前回区間10位のタイム:65分20秒
必要推定10000m走力:29分02秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分51秒
7区とほぼ同じ様な数字になりました。ハーフマラソンで63分台あたりの好記録を持っている選手がやはり有利なようです。
9区(23.1km) – 前回区間賞67:27に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:67分27秒
必要推定10000m走力:28分30秒
必要推定ハーフマラソン走力:61分21秒
前回区間5位のタイム:68分46秒
必要推定10000m走力:28分47秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分49秒
前回区間10位のタイム:69分14秒
必要推定10000m走力:28分53秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分20秒
9区出走者の10000mの持ちタイムが28分50秒近辺で大変密集していたのに加え、そこまでずば抜けた持ちタイムの選手もいなかったことにより、10000mの必要推定走力がイマイチしっくりこない結果になってしまっています。
(10000mのタイムで1秒勝るだけで結果タイムに大きな差が出ると判定されている)
9区に関しては、ハーフマラソンの推定走力のほうが感覚的にピンと来やすいでしょうね。
前回大会の9区では、3位グループと13位グループが大きな集団走となっており、お互いつられるように好タイムが続出したという珍しい年でした。
年によってコンディションの違いはありますが、特に69分14秒という、数年前なら区間賞〜区間3位あたりを争えそうなタイムで区間10番というのは、めまいがしてきそうな程の凄まじい高速化です。
10区(23.0km) – 前回区間賞68:42に必要な走力は?
前回区間賞のタイム:68分42秒
必要推定10000m走力:28分29秒
必要推定ハーフマラソン走力:62分44秒
前回区間5位のタイム:69分49秒
必要推定10000m走力:28分51秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分25秒
前回区間10位のタイム:69分14秒
必要推定10000m走力:28分57秒
必要推定ハーフマラソン走力:63分35秒
10区のハーフマラソン持ちタイムは、10区間の中でも最もバラつきが少なく、区間賞〜区間5位〜区間10位の要求タイムがそこまで変わらないという不思議な結果になっています。
これは、優勝を狙うチームとシード権10位を狙うチームで、10区の人選の意味が異なるためではないかと考えます。
① 上位校は、往路と復路前半に戦力を集中させていて、とにかく優勝争いに絡むことを考えていて、10区まで準エース級を残すことは稀。
② シード狙い校は、戦力をバランス良く配置しながらも、シード争いがアンカー対決になった時のことを考えて、10区に準エース級の選手を残していることがある。
まとめ – 難易度比較
※区間20位のデータは多くが外れ値となってしまう為(明らかにアクシデントがあった選手など)、代わりに区間19位を下端として採用しました。
区間賞の要求持ちタイムが速いのは?
→2区、4区、次点で1区
2区区間10位ってどれくらい凄いの?
→ほとんどの区間で区間賞争いができる
区間10位以内争いが熾烈な区間は?
→3区、9区(青色系のエリア帯が狭い)、次点で1区、10区
まとめは10000mだけ? ハーフマラソン版は作らないの?
→気になった方はご自身でもぜひ LaptimeSync で試してみてください!
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