ごきげんよう、鉄紺忍者です。
今回は、あした2023年11月18日開催の『激坂最速王決定戦』について調べてみました。
「激坂王」とは何か?
片道13.5kmの箱根の有料道路を貸切った激坂レース。標高差981m、最大斜度10%。【登りの部】は、『仮想5区』とも呼ばれている大会。激坂での乳酸地獄があなたを待っている。
https://runnet.jp/entry/runtes/user/pc/competitionDetailAction.do?raceId=326994&div=1
RUNNETによる『激坂最速王決定戦 2023@ターンパイク箱根』の説明より引用
ひょ、標高差981m!? 箱根駅伝5区より登るじゃないですか!?
(箱根5区は標高差約840m)
そして
「記念すべき6回目の今年は」とも書かれていますが、
多くの箱根駅伝ファンの知るところとなったのはおそらくもっと最近で、
3年前の2021年(97回大会)の三上選手の好走がきっかけだったのではないでしょうか。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
箱根駅伝5区山登りでトップをひた走る三上選手——。
「おいおい、レース前の下馬評と全然違うじゃないか! 誰か彼を止められないのか」
「いや、そいつは無理だ」
「どうしてだ」
「なぜなら彼は、“激坂王” だからさ」
「な、なんだって!? ……ところでその “ゲキザカ王” っていうのは一体?」
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
……というファン同士の会話があったのかどうかは定かではありませんが (笑)
実は三上選手、
当時まだその存在を知られているような・いないような感じだった
「激坂最速王決定戦」のチャンピオン
という経歴の持ち主だったのです。
当日の様子↓
https://twitter.com/search?q=%E6%BF%80%E5%9D%82%E7%8E%8B%20since%3A2021-01-02%20until%3A2021-01-03&src=typed_query&f=live
三上選手はそのまま往路優勝のゴールテープを切ってフィニッシュ。
「来年からは “激坂王” もチェックしなればならないね」
多くの箱根駅伝ファンのカレンダーに11月の予定がひとつ書き足された瞬間でした。(たぶん)
「激坂王」とは何処か?
スタート:小田原料金所
フィニッシュ:箱根大観山口
(アネスト岩田ターンパイク箱根)
『箱根ターンパイク』の小田原料金所というのは、
箱根駅伝4区のラスト1km付近のところを左に曲がっていった位置にありますね。
ということは、5区より手前から、頂上付近まで登るということか……。
爆走兄弟レッツ&ゴー!! – アニメWGP編(1997年)で、上位4チーム決勝戦2日目(第48~49話)のコースとして設定されている。
https://ja.wikipedia.org/wiki/箱根ターンパイク
そう、そうなんですよ!
私が最初にこのコースを知った(と言っていいのかわかりませんが)のは、1997年のことだったのです。
ミニ四駆、流行っていましたよね。
信じてもらえないかもしれませんが、ミニ四駆が箱根を走るんです。このアニメ。
第48話でアメリカチームのボスが言いました。
😎「2ndセクションのコースは、箱根ターンパイクだ!!」「たーん、ぱいく……?」
当時4歳だった私には呪文のように聞こえていました😅
実は箱根駅伝に興味を持つようになったきっかけは、
この『レッツ&ゴー!!』に登場した箱根の美しい風景が見たかったからなのですね。
このアニメの影響で、修学旅行に向かうバスが【箱根】の近くを通った際、血眼で車窓を眺めていた不審な小学生もいたとか。はい、私です。
そして時は流れ、高校生の時に東洋大学の柏原竜二さんの走りを見て、完全にヒートアップしました。
「激坂王」は「箱根駅伝5区」の参考になるか?
11月激坂王→翌年1月箱根5区というローテーションで走った選手(以下、激坂ローテと呼びます)の結果を、
過去3年・各年上位5名に絞って追跡しました。
ここでいう偏差値は、激坂ローテの選手の中での偏差値です。
赤字が平均以上、青字が平均未満です。
こうしてみると「激坂王」で赤字の選手は「箱根5区」でもだいたい赤字になっているのがわかります。
つまり、同じ選手をこの2レースに参加させた場合、片方のレースが平均以上であれば、もう片方でも平均以上で走れる可能性が高い。結果の力関係がそれほど大きくは上下しない。
したがって、ある程度「相関がある」と捉えることはできそうです。
(まったく参考にならないのであれば、表の右側のタイムは赤青ごちゃごちゃになるはずですよね)
ただし、前回区間新記録をマークした城西大学の「山の妖精」山本選手の例が脚光を浴びていますが、
全体的にみれば、
激坂ローテの選手が箱根5区本番で上位を独占しているというわけではないようです。むしろ区間2桁が多い。
ひとまず3年分のデータを見る限りでは、このレースに出場すること自体が登りの「強化」になるという意味合いは薄いようで、
あくまで「模試」や「適性検査」として捉えておいたほうが良さそうです。
また、各年上位5名圏外のためこの表では除外していますが、駒澤大学の金子伊吹選手の例では、
11月の激坂王では54分19秒と、箱根換算でいう74分30秒あたり(※後述します)のタイムであったにもかかわらず、箱根当日は爆走して71分19秒区間4位を記録したこともあります。
激坂王をタイムトライアルではなく調整走として活用するルートも、もっと開拓されていいのではないでしょうか。
「激坂王」→「箱根駅伝5区」タイム換算
続いて皆さんお待ちかね。
激坂ローテ の2レースの結果タイムのバラつきを利用して、
「激坂王」→「箱根5区」へのタイム換算の表を作りました。
目安ですので、あくまで参考程度にご覧ください。
箱根5区で72分30秒 (例年だと区間1桁に入るくらい) を切るには、
激坂王では大体53分を切れるかどうかが基準となってきそうです。
しかし、これは相当なハードルのようです。
53分を切った激坂ローテの選手は、過去3大会では 殿地琢朗選手(國學院大/4年 2021年 52分39秒) と 山本唯翔選手(城西大/3年 2022年 52分49秒) の二人しかいません。
なんにせよ、箱根駅伝5区の(合法)公開試走会というのは以前まで無かったのですから、非常に貴重な機会ですよね。
今年は推しの東洋大学も参戦するということで、とても楽しみです。
当日リザルトが出た後は、この表を片手に、箱根駅伝5区のタイムを占ってみてはいかがでしょうか。
それでは皆さま、ごきげんよう〜。
箱根ターンパイクの風景↓
箱根駅伝5区 山登りのコース(こちらは私の作った動画です)↓
記憶に新しい、我らが前田義弘キャプテン激走の記録↓
箱根駅伝チームエントリーが発表されました。
東洋大学の「16名メンバー紹介」と「区間予想」をしています↓