【区間エントリー発表&分析】東洋大学・第55回全日本大学駅伝(2023)

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ごきげんよう、鉄紺忍者です。

さきほど区間エントリーが発表されましたので、「タイム予想」と「分析」をしていきます。

◆区間エントリー(当日変更あり)
1区【09.5k】熊崎 貴哉  4年
2区【11.1k】小林 亮太  3年
3区【11.9k】奥山  輝  4年
4区【11.8k】松山 和希  4年
5区【12.4k】菅野 大輝  4年
6区【12.8k】村上 太一  4年
7区【17.6k】西村 真周  2年
8区【19.7k】梅崎  蓮  3年

◆リザーブ組(当日変更あり)
増田 涼太  3年
緒方 澪那斗 2年
岸本 遼太郎 2年
藤宮  歩  2年
薄根 大河  1年

◆1次エントリーまで組
十文字 優一 4年
吉田  周  3年
網本 佳悟  2年


11月3日(金)14時32分発表

東洋大学 1区 熊崎 貴哉(4年)
個人予想 前回
9.5km 27分16秒 ④ 27分33秒 ⑮

・熊崎選手の10000mベスト28分36秒36は、1区9.5kmで偏差値換算した場合27分16秒となり、昨年区間4位相当となります。

・東洋大学で最も良い1万mPBを持つ選手を頭に持ってきました。このパターンは初めて見ましたね。

・好走すれば箱根駅伝1区・3区・7区あたりに彼を組み込めますし、非常に良い人選だと思いました。

・1区適性とアップダウン適性は正直わかりませんが、適性云々よりまずは走力で優位にレース進めようという方針はアリだなと感じました。

・前回の10月予想で「1区熊崎選手はどうか」というコメント頂いていました。見事的中でしたね。

東洋大学 2区 小林 亮太(3年)
個人予想前回推定
01km02分43秒02分49秒
02km05分30秒05分43秒
03km08分20秒08分31秒
04km11分11秒11分27秒
05km14分05秒
14’05
14分23秒
14’23
06km16分56秒17分19秒
07km19分44秒20分17秒
08km22分48秒23分14秒
09km25分51秒26分13秒
10km28分51秒
14’46
29分05秒
14’42
11km31分46秒32分06秒
11.1k32分01秒 ⑧
3’10
32分21秒 ⑨
3’16

・小林選手の前回箱根駅伝3区62分33秒は、10000m28分33秒62相当の値打ちがあり、2区11.1kmで偏差値換算した場合32分01秒・昨年区間8位相当となります。

・2区は予想通り小林選手でした。地元愛知県を走れますね。ご家族の方もご覧になりやすいのではないかと思います。

・最初から思い切り良く突っ込んでいけることは、箱根駅伝3区の走りで証明されていますので、私も彼が適任だと思います。

・区間順位やタイムはもちろんなのですが、全日本2区というコースは、周りの大学のスピードエース達とのノンブレーキ対決での我慢比べを経験できることが重要です。その経験は箱根駅伝1区ハイペースの場合や3区あたりに活かせるはずです。

・区間8位との予想ですが、2区はまだ前半のショート区間ですので、東洋大学としてはまさに区間8番くらいでしのいで、後半のロング区間での逆転圏内にとどめるのが役割となってくるでしょう。

・当日テレビ中継を見ながら2区の調子を見極めるウラ技を紹介しておきます。
5キロ通過が14分10秒以内なら区間トップ7あたり(後半落ちて構わないので入りはこれぐらいで乗っていくのが理想)、
14分20秒前後なら区間8〜11位あたり(昨年の石田選手でこのあたりでした)、
14分30秒前後なら12〜15位あたり(シード確保には危険信号)という目安にできます。

・2区の5kmは給水テーブルがあるあたりです。先頭付近で走ることができていれば実測できるんじゃないかと思います。

東洋大学 3区 奥山 輝(4年)
個人予想前回推定
01km02分49秒02分49秒
02km05分38秒05分35秒
03km08分31秒08分27秒
04km11分34秒11分26秒
05km14分27秒
14’27
14分18秒
14’18
06km17分26秒17分19秒
07km20分22秒20分17秒
定点
7.4km
21分26秒21分12秒
08km23分16秒23分01秒
09km26分25秒26分13秒
10km29分34秒
15’07
29分16秒
14’58
11km32分02秒32分31秒
11.9k34分56秒 ⑪
5’22
34分33秒 ⑩
5’17

・奥山選手の10000mベスト29分05秒45は、3区11.9kmで偏差値換算した場合34分56秒となり、昨年区間11位相当となります。

・3区奥山選手は、一応頭の隅にはありましたがメインでは考えていませんでした。

・過去には今西選手や九嶋選手など箱根駅伝6区山下りの候補が走ってきた区間です。6区山下り希望の奥山選手は、ここでテストという感じでしょうか。

・3区は全然下り区間ではないのですが、ラストが下りなので、奥山選手の武器であるスパートを活かせるという判断なのでしょう。

・ただ酒井監督は過去に3区を区間変更してきたパターンもありましたので、ここは控え登録に入っている緒方澪那斗選手への交代についても考えておくとします。

東洋大学 3区 緒方澪那斗(2年)
個人予想前回推定
01km02分46秒02分49秒
02km05分33秒05分35秒
03km08分24秒08分27秒
04km11分23秒11分26秒
05km14分14秒
14’14
14分18秒
14’18
06km17分10秒17分19秒
07km20分03秒20分17秒
定点
7.4km
21分05秒21分12秒
08km22分54秒23分01秒
09km25分58秒26分13秒
10km29分07秒
14’53
29分16秒
14’58
11km31分59秒32分09秒
11.9k34分22秒 ⑨
5’15
34分33秒 ⑩
5’17

・緒方選手の前回出雲駅伝1区23分21秒は、10000m28分32秒40相当の値打ちで、全日本3区11.9kmで偏差値換算した場合34分22秒となり、昨年区間9位タイ相当となります。

・10000m持ちタイムの平均で見ると最もレベルが高くなる傾向にある区間です。データ上では「持ちタイムが良い人でも撃沈している区間」と見なされてしまう関係で、予想タイムがどうしても厳しめに出てしまいます。

・実際には34分22秒よりももっと行けるんじゃないかとは思っています。上位陣も拮抗していて10秒良ければ区間6位相当、20秒良ければ区間4位相当まで跳ね上がります。

・緒方選手は登りが得意ですので、全日本3区には上手くハマりそうだと思います。距離変更前はスピード区間であり上り区間であり若手エース区間でもあった、旧全日本2区とも被っている区間です。

1区相澤選手が俺がエースなってやる」の区間賞で、2区渡邉奏太選手が先頭に立ったことがあったじゃないですか。あの先頭に躍り出た上り坂とかをちょうど新3区では走っていることになるのですよね。

・旧2区には、渡邉奏太選手2年時や服部勇馬選手2年時設楽悠太選手2年時など、1年生から期待されていてさらにもうひとつ殻を破ってほしい選手が起用されていました。今の緒方選手の立場は、ちょうど彼らの2年時のイメージとも重なります。

・好走すれば、箱根駅伝2区4区7区あたりのスピードと登りの強さが活かせる区間がイメージできます。

・箱根駅伝2区を走るなら、全日本3区の5km予想タイムそのまま、14分14秒くらいで入るのが良いかと思います。箱根2区を14:14-28:48くらいで入って、68分05秒あたりを目標にできるでしょう。

東洋大学 4区 松山 和希(4年)
個人予想前回推定
01km02分42秒02分46秒
02km05分26秒05分30秒
03km08分15秒08分19秒
04km11分07秒11分11秒
05km14分00秒
14’00
14分05秒
14’05
定点
6.0km
16分53秒16分59秒
07km19分47秒19分54秒
08km22分45秒23分02秒
09km25分42秒26分09秒
10km28分48秒
14’48
29分18秒
15’13
11km31分38秒32分12秒
11.8k33分48秒 ③
5’00
34分24秒 ⑥
5’06

・松山選手は、ハーフマラソンのセカンドベスト62分03秒を出した時の調子ぐらいまでは戻ってきているとすれば、10000mでいうと大体28分18秒ぐらい、全日本4区11.8kmで偏差値換算した場合33分48秒となり、昨年区間3位相当となります。

・全日本4区というコースは、後半に2段構えの登りが待ち受けているものの、前半もある程度飛ばしていかないと区間順位で負けてしまう「隠れスピード区間」だということが、私のラップ計測によって最近明らかになってきています。

・その点では、箱根駅伝2区にも似ている区間ですので、松山選手にはぜひ走っておいてほしい区間ではありました。

・松山選手が5km14分フラットで入れる調子まで戻っているかがカギです。昨年区間賞の山川選手の5km通過が14分1秒でした。同時に、本来ならこれぐらい圧倒的な走りができる選手だと信じています。

・並びで言えば、この4区で抜け出すような展開を狙っていると思います。

東洋大学 5区 菅野 大輝(4年)
個人予想前回推定
01km02分43秒02分43秒
02km05分40秒05分40秒
03km08分28秒08分29秒
04km11分28秒11分30秒
05km14分28秒
14’28
14分31秒
14’31
06km17分24秒17分28秒
07km20分21秒20分24秒
08km23分20秒23分20秒
09km26分17秒26分13秒
10km29分25秒
14’57
29分17秒
14’47
11km32分35秒32分24秒
12km35分37秒35分23秒
12.4k36分52秒 ⑧
7’27
36分35秒 ⑤
7’18

・菅野選手の10000mベスト29分09秒59は、5区12.4kmで偏差値換算した場合36分52秒となり、昨年区間8位相当となります。

・えー、良いじゃないですか、5区菅野選手。過去の記事でも私は菅野選手は5区が良いのではないかと書いていました。

・昨年の全日本で5区清野選手→6区柏選手の4年生リレーなんてどうかなーなんて考えたこともあったのですが、今年の5区菅野選手→6区村上選手で実現しそうですね。

・予想では区間8位と出ていますが、12.4kmありますので、後半の粘り次第で20秒くらいは変わってきます。これだけ酒井監督が連続して起用してくるということは、かなり力もついてきているのでしょう。

・全日本大学駅伝で5区に回してきたとなると、箱根駅伝7区10区あたりの起用がイメージできます。

東洋大学 6区 村上 太一(4年)
個人予想前回推定
01km02分47秒02分51秒
02km05分41秒05分49秒
03km08分34秒08分45秒
04km11分33秒11分42秒
05km14分32秒
14’32
14分37秒
14’37
06km17分31秒17分34秒
07km20分28秒20分28秒
08km23分26秒23分25秒
09km26分24秒26分23秒
10km29分24秒
14’52
29分23秒
14’46
11km32分26秒32分26秒
12km35分27秒35分27秒
12.4k37分41秒 ⑤
8’17
37分41秒 ⑤
8’18

・村上選手は前回同じ区間を走って37分41秒 区間5位でした。10000mに偏差値換算すると28分38秒23相当の値打ちがある素晴らしい走りでした。
(6区の前回推定というのはそのまま村上選手の推定タイムですので、まぁ左の予想ツールと右の映像データ計測とのズレがこんな感じだという雰囲気を味わってもらえればと思います。7kmあたりからは大体同タイムに収束しています)

・過去の起用傾向からすると6区には新人選手の起用が予想されましたが、前回好走した村上選手を置いて磐石にしてきましたね。

・昨年は吉居大和選手との並走で得をした部分もありましたので、今回1年経って、自分の力でそのペースを再現できる実力をつけられているかがカギとなりそうです。

・今年は関東インカレのハーフマラソンで8位入賞までコンマ数秒の9位、北海道マラソンでは5位と、学年と比例して成長できていると感じます。

・6区7区8区で全体距離の47%を占めていますので、この3区間を厚くすることは得策だと思います。

・全日本6区に持ってきたとなると、昨年からのイメージと変わらず、やはり箱根駅伝8区9区10区あたりでの起用が構想されていると思われます。

東洋大学 7区 西村 真周(2年)
個人予想前回推定
01km02分51秒02分52秒
02km05分44秒05分45秒
03km08分37秒08分38秒
04km11分31秒11分33秒
05km14分24秒
14’24
14分26秒
14’26
06km17分23秒17分26秒
07km20分19秒20分21秒
08km23分08秒23分11秒
8.8km
中間点
25分37秒25分40秒
09km26分13秒26分16秒
10km29分10秒
14’46
29分14秒
14’48
11km32分12秒32分01秒
12km35分11秒34分59秒
13km38分07秒37分54秒
14km41分16秒40分56秒
15km44分13秒
15’03
43分58秒
14’44
16km47分15秒46分59秒
17km50分07秒49分50秒
17.6k51分53秒 ⑩
7’40
51分35秒 ⑦
7’37

・西村選手のハーフマラソンベスト63分28秒は、7区17.6kmで偏差値換算した場合51分53秒となり、昨年区間10位相当となります。

・おぉ7区西村選手 – 8区梅崎選手、そうきたか。私は西村選手を後ろに回すなら7と8は逆だと思っていました。うーん、これは少し意外です。

・レガシーハーフでの走りを見るとかなり期待できそうです。2年時の山本修二選手のような、あれっ、この子が東洋を救ってくれるかも!というような安心感も出てきました。

・同時に、全日本大学駅伝の7区というと、比較的フラットな区間ですので、私が構想していたような箱根駅伝5区プランはどうやら無さそうですね……。

・もちろん5区山登りで見てみたかった気持ちはありますが、私が春先に西村選手にひとつクリアしておいてほしいタイムとして書いていた、ハーフマラソン63分50秒も、余裕でクリアしてきてくれましたし、今やどの区間でも任せられる選手になりつつあるということだと思います。

・好走すれば、箱根駅伝では往路起用が濃厚になってくるかと思います。前回7区梅崎選手の51分35秒は高い壁ですが、挑戦していってほしいですね。

東洋大学 8区 梅崎 蓮(3年)
個人予想前回推定
01km02分47秒02分49秒
02km05分40秒05分44秒
03km08分29秒08分35秒
04km11分24秒11分32秒
05km14分20秒
14’20
14分29秒
14’29
06km17分16秒17分27秒
07km20分10秒20分22秒
08km23分06秒23分20秒
09km26分05秒26分22秒
9.85k
中間点
28分39秒28分57秒
10km29分00秒
14’40
29分19秒
14’50
11km32分01秒32分21秒
度会橋
11.8k
34分20秒34分42秒
12km34分54秒35分20秒
13km37分55秒38分16秒
14km40分49秒41分12秒
15km43分51秒
14’51
44分16秒
14’57
16km46分55秒47分18秒
17km49分53秒50分16秒
18km52分51秒53分16秒
19km55分56秒56分22秒
19.7k58分01秒 ④
14’10
58分28秒 ⑦
14’12

・いやぁ「箱根往路でも箱根2区でも何でも来い」ということであれば、いずれはどこかで登りのある区間を試さなければいけないと思ってはいましたが、いよいよ来ましたか。下級生の頃から安定感抜群で頑張ってきてくれていた梅崎選手に、ついに試練を与えましたね酒井監督。

「チームは駅伝で優勝を目指しています。上級生になったので、走りで引っ張っていきたい。任せられれば往路でも2区でも何でも走ります」(2023.05.14)
https://www.rikujyokyogi.co.jp/archives/101945


・今年は5000mに多数出場させたり、前年には回避させた出雲駅伝に起用してきたりと、スタミナエースから本格的なエースへと階段を登らせようとしている感じはありましたよね。その出雲駅伝でも6区でしたから、実はアップダウンのあるコースへの起用を解禁してはいたんですよね。

・予想では58分01秒区間4位と出ていますが、これまでやや苦手傾向としてきた登りがありますからね、どっちに転ぶかわかりません。

・とはいえ、終盤15km以降の伊勢神宮内宮に向けての登りというのは、ある程度誰でもタイムは落ちるところです。むしろ期待したいのは前半。「速い入りでのハーフ」を経験しておくという側面ですね。これは箱根駅伝でどこの区間に配置されることになっても重要なポイントです。

・5km14分20秒、10km29分00秒——8区前半は若干下っていますので、これぐらいで入れるレベルに到達してきていることを期待しています。主に後半のペースアップを武器としてきた梅崎選手ですが、初めて28分台の入りが見られるかもしれません。

★★★★★★★★

いかがでしたか。前半4区間も後半4区間も、顔ぶれにについては大体予想の範疇でした。順当にエントリーできたことは、非常に安心材料です。

今回はそれに加えて、今までに無かった起用の傾向も出てきていますので、非常にスタートが待ち遠しいです。

全日本大学駅伝は2023 11/5(日) 8:10号砲。TOP3目指して、東洋大学ファイト!






全日本大学駅伝区間予想
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